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kindle本『脱水少女』無料キャンペーン結果報告+電子書籍業界への所感

 

どうも

 

ロフトで男子高校生のグループがバレンタインデーの義理チョコのお返しを選んでいたんですけど、ひとりだけ明らかにガチの(¥3000ほど)ものを返そうとしていてそれをみんなが必死に宥めるという光景に出くわして「若いっていいな」と思った僕です

 

「いやいやいやお前だけこれはおかしいって!」

と彼が叫んだのは親切心だったのか抜けがけを恐れていたのか

 

はい

ということで

今回は非常に長いタイトルになってしまいました

 

もっと早く発表するつもりだったのですが

ここ数日は何かを宣伝したりする気持ちには全くならなかったため

本日の発表になりました

 

ここ数日考えていたことはtwitterに書き散らしていたので

もし興味がある方はそちらをご覧ください

 

何も考えないわけがないのですが

「考えている」とことさらに言うのも憚られるという

そんな気持ちの数日でした

 

さて

タイトルの件でございます

 

太平洋時間3月4日から3月8日のべ5日間、

Kindleストアにて拙著『脱水少女』の無料キャンペーンを実施いたしました

 

その結果、

合計 1329冊

のダウンロードを無料期間中にしていただきました!

ダウンロードしてくださったみなさま、本当にありがとうございます!

 

前回の1067冊から300冊ほどの伸びがあり、『幻覚少女』を出版したことにより、これまでより多くのkindle愛好家の方に知っていただけたのかもしれないと思いました

 

さて

ここからは少しシビアな話をしていこうと思います

 

kindleダイレクトパブリッシング」いわゆるKDPでは、

著者は「レポート」というページを見ることができ、

これによって今月の販売数をリアルタイムで確認することができます

 

上記の無料ダウンロード数を発表しようと考えた際に、

この「レポート」のページをスクリーンショットし、

そのまま掲載したほうが情報ソースも明確になるし好ましいと思ったのですが、

そこで前回調べたある項目のことが気になりました

 

それはkindle側の「販売数の公開」に関する姿勢です

 

前回の結果報告の際にも触れていますが、kindle側の姿勢は

「販促目的で貸し出し数、ダウンロード数などを良いニュースとして他の人と共有する場合、公表を禁じることはない」

 というものです

 

ただ、レポート全体をコピーした場合、必ずしも「良いニュース」だけが届くわけではないと思い、今回はこういった形での発表を行わせていただきました

 

必ずしも良いニュースではないというのは、率直に言えば有料化以後のダウンロード数がこれでもかというくらいガクンと落ちているというお話です

 

その辺りの事情も含めここからは

「KDP作家がkindleで本を売るためには何が必要なのか」自分なりに考えたことを

ダウンロード期間中に感じたことをふまえ書いていこうと思います

 

まず、今回の無料期間中のダウンロード数ですが、

このダウンロード数は「KDP書籍の中では比較的健闘した部類」

と勝手に捉えています

 ダウンロード数が今回1000を越えた要因は2つで

1つはSNSの利用

もう1つはKindle無料ランキングです

 

特にkindle無料ランキングの存在は大きく、このランキングがなければ

拙著のダウンロード数はほとんど伸びなかっただろうと思います

 

kindle無料ランキングを閲覧している読者は現時点で相当数おり、

ランキング10位以内に入っていれば、

1日に100ダウンロードほどは確実に見込めるというのが今回の体感です

 

ここで問題になるのは

「無料ランキングにはどのくらいでランクインするのか」ですが

ここに関してはやはり前回の記事で触れており

1日100ダウンロードがひとつの目安となると思います

 

つまり何らかの手段を用いて「1日100ダウンロード」を達成すれば

kindle無料ランキングに載り、ランキングに載りさえすれば

しばらくはダウンロード数の伸びが見込めるということです

 

「じゃあそもそもはじめの『1日100ダウンロード』はどうやって達成するの」

というお話なのですが

 

これは現状ではブログとSNSを活用する他ないと思います

 

きんどるどうでしょう

つんどく速報

が拙著を紹介してくださった時にはかなりDL数が伸び、

両サイト様には本当に感謝の念でいっぱいなのですが、

基本的には

「自分でめげずに広報しなくてはいけない」

と考えた方が良いと考えております

 

たまたま自分は人様の迷惑になるくらいSNSを利用しているの

その延長上で宣伝ツイート等をしていたわけですが、

作家たち全員がこれを強いられるのが今の電子書籍業界なのではと思います

 

一言で言えば「営業」と「宣伝」が弱すぎるわけですね

 

そんなわけで今の電子書籍業界で売れる本は

「売れているから売れている」

ということになります

 

ランキングに入れば売れますが、ランキングから落ちるとぱたりと売れなくなります

 

そしてランキングに入るための営業は誰かがやってくれるわけではないので、

自分がSNSとブログを通して行わなくてはいけない

 

ここで有料になってから自分の本が売れなくなった理由を分解すると

①ランキングに載っていない

②お金までは出したくない

③購入の手続きが面倒

 

の3つになるかと思います

 

①はこれまで説明した通りですが

②に関してはこれもけっこう心にクる問題で

知り合いでも面と向かって「無料なら買う」と言ってくる方っているわけです

(一度でも物を作って売ったことがある方々はこの台詞を全く言わない気がします)

かなりヘビィな問題なので②に関してはまた別途記事を書きます

 

③に関しては最近は少しずつ改善されていますが

ちょっとハードルになっていると思います

年齢層が少し上になればクレジットカードを持っている方は多いので

難なく購入してくださるのですが

学生の場合クレカを持ってない方はもちろんいて、

そうなると代引ができないkindle本の購入は

Amazon商品券」をご利用いただく他なくなります

最近は「Amazon商品券」を置いているコンビニがかなり増えたので、

それでもハードルは下がってきたのかなぁとは思います

 

ということで色々書いてきましたが

 

KDP作家として自分の本をたくさんの方に読んでもらうためには、

作家であると同時に営業マンでなくてはいけないということを身に沁みて感じます

 

実際ここまで書いてきて、今日話している内容ってほとんど

出版社かコンサルタントが話す内容なわけでちっとも作家ぽくないわけです

 

前回と今回の件で、電子書籍専門の出版社があり、そこが販促などに協力してくれればどれだけ助かるだろうと思ったため、本気でそういったものを作ろうかと頭の隅で考えているのですがそのお話はまた次回です

 

今回全然本の内容のお話していないのですが

この本に込めた気持ちは数日前のブログに書きなぐりましたので

ぜひそちらをチェックいただいて

もし興味がありましたら

購入していただけるととても嬉しいです

 

脱水少女

脱水少女

 

 

以上、KDP作家・根本聡一郎からの現地リポートでした